翌日の商談内容を頭の中でシミュレーションしながら、ホテルの部屋で一人、時間だけが進んでいく。
このままベッドに倒れ込んでも質のいい休息にはならないと分かっていたので、意識的に「整える時間」を取ることにした。
選んだのは、再びアロマエステティックサロン。
前回とは別のセラピストを指名せず、あえてお任せにした。
店としての“人材の厚み”を見ておきたかった、というのも正直なところだ。
■01|第一印象:落ち着いた雰囲気なのに、観察の精度が高い
玄関のドアが開き、真央(仮名)が静かに頭を下げる。
髪はまとめられていて、メイクも控えめ。
いわゆる“派手さ”とは対極にあるタイプだ。
ただ、こちらの表情や姿勢をさりげなくチェックしているのが分かる。
目つきは柔らかいのに、視線の動きが非常に冷静だ。
「清楚だけど、仕事モードに入るときっちりスイッチが入る人」
そんな印象を最初の30秒で受けた。
■02|施術序盤:可視化できる“分析型の手”
背中にオイルが乗った瞬間から、彼女の施術スタイルが見えた。
圧のかけ方が、感覚頼りではなく、明確に“狙っている”。
肩甲骨まわり、腰の付け根、脚の付け根。
ビジネスで言えば、
「ボトルネックになりそうなポイント」
から優先的にアプローチしていくような順番だ。
会話も必要最小限。
「強さ、大丈夫ですか?」
「ここはよく張りやすいですか?」
確認事項は的確だが、それ以上の雑談はしてこない。
沈黙を怖がらないあたり、仕事に対する集中度合いが高いことが分かる。
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